最近の文具業界事情から、、、
リーマンショックの際、企業の経費削減の的のひとつになってしまったのが、文房具ではないでしょうか。
それまではわりと「使いたい放題」「発注し放題」だった文具の備品も、会社で決められた「一番安いもの」だけに絞られて、つまらない思いをした方も多いでしょう。
その反動で、社員さんたちは自腹で好きな文具を買って、仕事で使うという流れができたように感じます。
すると、文具メーカーはこぞってその個人消費をターゲットにした商品作りにシフトし始めます。つまり、よりニッチな趣味嗜好に合わせて、バラエティに富んだ文具が次々と登場するようになったのです。
そしてさらに、大手メーカーが作らないような個性的な文具作りをする小規模メーカーが乱立するようになります。小さな町工場が、独自技術を生かした文具を開発したり、個人で「ひとりメーカー」となる人たちもたくさん生まれました。最近では、ミンネなどの手作り作家さんの間でも文具はひとつのカテゴリーとなっているほどです。
そんな中、今回ご注文をいただいたのが、香港在住の音楽教室の先生、岡田さんがひとりで始められたメーカー、「momiji music」です。
目から鱗の五線譜引き定規!
岡田さんが最初に世に送り出した文具が、「ミュージックラインスライダー」。これは、定規の内側をスライドする駒の穴に筆記具を突っ込んで、右左すると五線譜や(ウクレレの)四線譜、またギターTABの六線譜が好きな長さで引けるという画期的なもの。
わたくしが四の五の言ってもわからないと思いますので、動画でどうぞ。
音楽を勉強する学生さんや、バンドをやっている人って、ちょっとしたフレーズをメモしたいことがあります。フェイクして弾いたり、特殊なコードをはさんだりするときにメモしたいのです。
そんなときにこれ、非常に便利なんですね~。(わたくしも趣味でジャズバンドに所属しておりますのでよくわかります。)
同じ悩みを持っている音楽仲間からは、「画期的文具!」と言われております。
ISOT 2017(第28回 国際 文具・紙製品展)に出展!
今回、岡田さんは一時帰国されて、文房具の大きな展示会に出展されるのですが、その会場で配布されるノベルティグッズとして、ラインスライダーといっしょに使いやすいペンを、ご注文いただきました。
それがこちらです。ゼブラの人気品番、サラサクリップのヴィンテージカラー。

サラサは水性ジェルインク。インクの出がいいので、スイスイと引けますね。
深緑色(グリーンブラック)で引いてみたのですが、気付いたことがあります。それは、「五線譜は黒で引くって誰が決めた?」ということです。
昔から五線譜は黒やグレーで引かれていますので、そう思い込んでいる人も多いかと思いますが、別になんの決まりもありません。もっと自由に、音楽の勉強を楽しめばいいじゃんと。
話がそれてしまいましたが、岡田さんISOTの会場でこのペンをお配りになるようです。文具好きな方も、音楽好きな方も、ISOTに行かれる方は、ブースを覗いてみてはいかがでしょう?